2018/08/25

四国ツーリングDAY⑤ 宇和島→松山空港編

2017年11月12(日)〜16日(木)に社長と旅した四国ツーリングの記録をここに少しずつ書いていきたいと思う。

【DAY5】11月16(木)宇和島→松山空港

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【DAY5】11月16(木)宇和島→松山空港
「さらば四国!絶望の連続トンネル」

四国ツーリング最終日、この日は松山空港まで約95kmの道のりだ。飛行機の時間が19:15発なので最低でも18時までには空港に着かなければならない。途中通過する伊予長浜駅の到着時間によっては輪行も考えられる。前半の峠と連日の向かい風であんまり気の抜けない一日になりそうだ。そして東京に戻ると思うと朝から気が重たくなった。

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夜中にライトアップされ浮いているように見えた宇和島城は結構高い所に鎮座ましましておられた。

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最終日の旅支度。東京に帰ると思うと憂鬱だ。

本日お世話になった宿は【宇和島第一ホテル】さんである。自転車も目立たない場所におかせていただけた他、お値段もリーズナブルで大浴場がある事が非常に良い。
何よりバイキング形式の朝食で生卵が食べられる事が僕にとっては非常に嬉しい。なぜなら安定の納豆朝ごはんに生卵を投入する事ができるからだ。意外かもしれないが朝食で生卵を置いているホテルは少ないのだ。この小さな幸せを腹いっぱいに納め、朝8:00いざ出陣である。

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宇和島第一ホテルさん。駅から自転車5分くらいの好立地。

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社長も生卵を頂く。胸いっぱい、腹いっぱいだ。

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朝8:00安定の宿前写真。社長の口がムッてなっている。

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走り始めて1分後サンタっぽい忍者を発見。

ぼくたちは国道56号宇和島街道を八幡浜に向け北上するが、さっそく宇和島の56号はトラックが多く走りにくかった為、予讃線の反対側を行くと古い街並みを拝みながら走ることができた。途中社長のペダルの側面のネジが無くなっていることに気づきタナカさんがボトルゲージを取り付けるビスを拝借しペダルに移植してくれた。自転車屋さんが一緒という安心感は格別だ。

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ペダルのビスが無くなった事に気がつく社長。



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ボトルゲージ用の使っていないビスを拝借し



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移植完了。社長もニッコリ。

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予讃線立間駅の手前。ここは素晴らしき撮り鉄スポットだ。

宇和島を抜けると次第に登りにさしかかる。長い峠の始まりだ。山々はみかん畑でオレンジ色に染まり景色は大変良い。大変良くないのがトンネルの数である。直線の道に長短様々なトンネルがいくつもあり、トンネルの先のトンネルがいくつも見える。しかも登りだ。なかなか前に進まないトンネルは精神的に良くない。そして向かい風。
松山までfar awayだ。社長もげんなりとしてきた。

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オレンジ色のみかん畑の山が続く。遠くから見ると結構オレンジ山だ。

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トンネルの先のトンネルの先のトンネルが見える絶望感。しかも登り。

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高校生の頃に流行った「みかんのうた」を思ひ出す。愛媛のみかんを食べるなら
農家の愛を噛みしめろ、だ。

ようやく頂上に辿り着くも宇和海をサラッと拝み、すぐに下る。今日の午前中はちょっと忙しいのだ。なぜならこの「登りトンネル向かい風地獄」でずいぶん時間をロスしてしまったからだ。

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滞在時間1分。

上宇和駅を過ぎ左に曲がると予讃線沿いの県道25号は「土器ドキ街道」と記されていた。見渡す限り畑が続く土器ドキ街道は縄文土器なのか弥生土器なのか、とにかくドキドキしながら進んでいると、土器ではなく藁で作られた強大なマンモスが出現した。しかも親子でだ。すごいインパクトにドキッとし、我々の体内からいろいろ出土しそうになった事は言うまでもない。

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実はこの後、マンモス親子の親御さんが大きすぎて市から親のみ撤去の話が
一時浮上したが、なんとか存続が決定したようである。良かったね子マンモス!

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宇和の風物詩「わらぐろ」。マンホールの情報量は偉大である。

わらぐろとはかつて秋の脱穀後、藁をお家のような形に積み重ねたもので
春まで安置し、藁細工や牛の餌に使用していたようだ。しかもだいたい夫婦二人掛かり作るものだから仲が悪いと非常に出来栄えの悪いものになったという歴史あり。

しかしながら機械の進化、時代と共にわらぐろを作る人々も減り、我々の前から次第に姿を消していったようだ。現在では「宇和わらぐろの会」の活動の影響により、わらぐろの数が少しづつ増えてきているようだ。是非大切にしてほしいカルチャーである。

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みかん&魚の町 八幡浜

マンモスにお別れを告げ県道25号を進み11:30頃に「道の駅・八幡浜みなっと」へ到着。
ここではパン屋さんに入って軽い腹ごしらえ。社長がパンを買ってくれた。人気No.1の塩パンは補給食としてカバンにしまい、おっさん3人でテラスでパンをもぐもぐ食べる。ランチはこれより25km先の伊予長浜駅で食べると決めた。そこで到着時間によっては輪行の決断もしなければならない。

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哀愁漂うモグモグタイム。

八幡浜をあとにし、もう一山越え久しぶりに海へ帰ってきた。きつい向かい風を想像していたが海岸沿いは思ったよりも風が穏やかでうんと走りやすかった。たまたま休憩したところが「犀の鼻」という場所で、地図で見るとここの地形が動物のサイに似ている事がわかった。ここで先ほど買ってもらった人気No.1の塩パンをいただいた。ほっぺたが落ちるほどうまかった。

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残りは国道378を51km走るのみ。ちなみに国道マークが逆三角で
県道マークは6角形。

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2度目の補給モグモグ。人気No.1の塩パンは塩分チャージに最適だ。

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左からタナカ号、ぼくのサーリー、社長のベンツ。

14時前に伊予長浜駅へ到着した。松山空港までは約40km。この駅が輪行をするかしないかの分かれ道であったが、海沿いは穏やかだったので、このまま自走して行こうと決断をした。腹もペコペコに減っていたので、天丼、うどん、定食ののぼりに釣られ駅近くの「喫茶だいちゃん」へ。

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全員で謎のメニュー「噂の天丼」をチョイス。タワーのようにてんぷらを重ねた噂の天丼がやってきた。サクサクのころもにフワフワの中身、なにより油が新鮮。こんなにもさっぱりとおいしい天丼を食べたのは初めてだった。女性のお客さんだらけだったのも納得である。

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壁のメニューに注目してほしい。手書きで書かれた「噂の天丼」これに即決だ。
数日間現実離れをしていたので旬な情報を久々にチェックする社長。

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なんとタナカさんの胸の高さまでそびえたつてんぷら郡。このボリュームで全くもたれなかった天丼は初めてである。自転車乗りにはありがたい逸品。

お腹も満たされ、のんびりと自転車の道しるべ「ブルーライン」と海を眺めながら松山空港を目指すのみとなった。海沿いは信号やアップダウンがほとんどなく道幅も広かった為、快適に走ることができた。日差しを遮るものが何もなく、ずいぶん日焼けをしてしまったのである。

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うっすらと見える九州本土。ブルーラインにブルーシーにブルースカイだ。
社長とタナカさんもうっすらブルーに染まっている。

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ビートルズのイエローサブマリンのようなカラーだ。サブマリンではないが
We all live in a yellow submarine♪船で旅にでたい。

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やはりビビットカラーのオアシスに吸い込まれる。アイスカフェオレをチョイス。

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ブルーから一転オレンジへ。みかんの町の夕日は濃厚なオレンジだった。

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旅で一番さびしい気分になる時は、ゴールが見えた時。

ちょうど17時に松山空港に到着した。余裕をもって到着でき一安心である。2日間旅を共にしたタナカさんとは松山空港でお別れをし、松山から輪行し香川の高松市へ帰って行った。タナカさんは旅もできるプロサイクルショップのオーナーだ。高松で自転車にお困りの方は是非「FREE WHEEL」をご利用いただきたい。

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別れの時もまたさびしい時である。

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タナカさん。できる男の出で立ちは旅が終わってもシャンとしている。

そしてぼくと社長は輪行袋に自転車を納め自転車とパニアバックをジェットスターのカウンターに預けに行った。ジェットスターでは自転車にくっつけてあるツールキットやサドルバックの中身をカウンター裏の検査場で全て開けて見せなくてはならない。その事を知らなかったぼくたちは輪行袋からまた、自転車を出すという結構めんどくさい事をすることになってしまった。しかしこれも経験である。カウンターの方々に礼を言い、自転車を預け空港のフードコートで鯛ラーメンを食べながら旅の思ひ出を振り返った。ここでも抜かりなくグルメを堪能する。

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ぼくの自転車とパニアバックで15.8kg。

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ごはんと薬味の下にお茶漬けの説明書がついてくる。

鯛ラーメンの残りの汁でお茶漬けにして食べながら、社長はこの旅が本当に楽しかったと嬉しそうに語っていた。やはり飯が旨かったツーリングは天候が悪かろうが道が悪かろうが最終満足できてしまうのだ。四国の飯は瀬戸内も含め、うどん、魚介、果実、人、すべてがサイコーであると一周を終えてみての感想だ。ぼくたちは19:15発の飛行機に乗り四国を後にした。1時間30分の快適な空の旅だ。

20:45に成田空港へ到着し、社長は高速バスで、ぼくは成田エクスプレスで各々家族の元へ帰っていくのでありました。

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「怒らない、疲れない、風邪ひかない」が社訓であるが、
さすがにちょっと疲れた表情だ。

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成田空港第3ターミナルからは距離があるのでカートを使用する。

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21:52発の成田エキスプレスに乗り込み旅を終える。ここまでくると早く家に帰りたい。

そして最後に、このブログを書き終える間に、西日本豪雨が発生し、ぼくたちがいままでに走った地域が大変な事態になってしまったのではないかと、胸が締め付けられるような思いでした。

一個人として、できる事はとっても小さいですが、また必ずツーリングを通して
美味しいものを食べに遊びに行きたいと思います。

リンプロジェクトの本気で遊ぶツーリングはまだまだ続く。

四国ツーリング

【完】

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