2025/07/30

2025 八丈島フォトツアー 出発~島1日目

リンプロジェクトのトモです。

春からイベントが続き、今年の3月に八丈島フォトツアーを開催してから、あっという間に4か月以上経過してしまいました……。

今更感はありますが、八丈島のレポートをお届けします。

八丈島に行きたい 

2024年の春。いつも仲良くしてもらっている編集者兼フォトグラファーの石川望さんから、丸い石だけで作られた石垣の写真が送られてきました。 


【photo by nozomu ishikawa】

石垣といえば角ばった石を使ったものしか見たことがありません。 

調べてみると八丈島は竹芝から280kmほど離れたひょうたん型の島で、戦後の海外旅行が一般的でなかった頃、南国気分を味わえるリゾート地として栄えたそうです。温暖な気候のため園芸も盛んで、観葉植物の一大産地でもあるらしく、送ってもらった写真には本州とは違う、不思議な雰囲気の植物ばかりが写っています。 


【photo by nozomu ishikawa】

どうしても八丈島に行きたくなり、趣味と実益を兼ねて、自転車で旅をしながら写真を撮る「サイクリングフォトツアー」の開催を石川さんに相談しました。 

石川さんは過去に何度もサイクリングフォトツアーで講師を務めて頂いているので、ルートやスケジュールなど全面的に協力していただきました。

参加者も集まって準備万端であとは出発を待つのみ……のはずでしたが、直前になって天気が心配になってきました。気圧の谷の影響で出発4日前には東京都心で1cmの積雪を記録。八丈島行きの船は三日連続で欠航していたのです。 

毎日天気予報を見ながら、期待と不安を抱えて出発当日を迎えます。 

2025年3月7日 竹芝出発 

船は海上・港内の状況次第では接岸できない可能性もある条件付きでの就航でした。若干不安はあるものの、船さえ動けば何とかなるだろうと予定通り開催することに。 


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21時に竹芝桟橋に総勢8名が集合しました。 

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22時過ぎから乗船を開始。荷物を置いた後はカメラを持ってデッキに集合し、東京湾の夜景を楽しみます。 

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海風が冷たくなってきたので船室へ移動し、どんな写真が撮れるツアーなのか、石川さんに八丈島や過去のサイクリングフォトツアーの写真を見せてもらいます。 

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私もそうですがフィルムで写真を撮る方もいるため、北海道の「かわうそ商店」さん(https://kawauso.biz/)にご協力いただき、ワークショップ用にCANDIDO製のフィルム400Cを格安で提供いただきました。作例を見る限り、低彩度でどっしりした雰囲気の写真が撮れそうです。同じフィルムでも撮影者やカメラによる違いがはっきり分かるのが楽しみです。 

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【PENTAX MEにCANDIDO 400Cを装填!】

23時30分に消灯となり、各自船室に戻って翌日に備えました。 

2025年3月8日 八丈島一日目 

4時50分頃、三宅島の伊ケ谷港に無事着岸します。 
私はカメラを持って甲板に出ましたが、日の出前で周囲は真っ暗。

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【廃自動車が堤防に積んである】

雨が降ったり止んだりを繰り返し、外洋を航行しているため船も少し揺れています。 

6時頃に御蔵島へ無事着岸し、定刻より10分ほど遅れた9時10分に八丈島の底土港に到着しました。天気予報が悪かった影響か、あるいはこの便が航路の終点だからか、下船する乗客が少なく、伊豆大島などよりもゆっくりと下船できました。 

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八丈島に上陸すると曇り空。気温もほどほどだったので、厚手の上着はいらなそうです。宿の車に荷物を預けて出発するものの、石川さんの自転車にチェーントラブルが発生!手早く修理して再び出発します。 

南国を満喫! 

石川さんの先導で「自販機でパンが買える、昨年訪れた際に2度立ち寄った」というパン屋さんを目指します。

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【野生のキフゲットウ】

八丈島一周道路を進むと、街路樹にヤシが植えられており、本州や伊豆七島とは違う南国感に心が躍ります。
路地に入ると、縞模様の葉を持つキフゲットウに目を奪われて撮影タイム。街路樹だけでなく、家々の庭木や道端の植物も、観葉植物のような姿で存在していて面白いです。 

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目的のパン屋「Pamon」( https://x.com/PamonHachijo )さんで遅めの朝食と行動食を兼ねてパンを購入。私はアンパンと「もっちり」食パンを選びました。もちもちで、とても美味しい! 

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一周道路を進むと空港北側の斜面にはびっしりとアロエが群生しており、花も咲いていました。

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次に訪れた八丈植物公園では、苔や着生植物が見られ、地元の方も多く訪れる場所のようでした。

時間の都合で園内をすべて回れませんでしたが、本州ではまず見られない雰囲気の林のなかで、楽しく撮影ができました。 

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くさや工場から玉石垣へ 

このツアーで少し迷ったのが昼食。天気が良ければテイクアウトして景色の良い場所で食べようと思っていたのですが、天気が怪しかったため、東海汽船の方が勧めてくれた「地魚干物食堂」( https://across.co.jp/aigaesuisan/)さんを予約しました。干物工場「藍ヶ江水産」が運営するこのお店は、干物はもちろん、刺身やにぎりも楽しめる食堂です。 

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海鮮丼やべっこう寿司、刺身定食など海の幸を堪能。

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驚いたのは、味噌汁にカメノテが入っていたこと。初めて見る具材に一瞬戸惑いましたが、殻を割って中身を食べると、意外と美味しい。お店の方によると、食べるかどうかは好みのようです。 

昼食後は旅の目的の一つ「大里の玉石垣」へ。 

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波によって削られた丸石を流人たちが海岸から運び、「六方積み」と呼ばれる手法で築いたとされています。だいたい同じサイズですが形はすべて異なる丸石が、等間隔に積み上げられていて、ずっと見ていると不思議な気分になります。小道の木漏れ日も心地よく、参加メンバーをモデルに撮影を楽しみました。 

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スペシャリティコーヒーも楽しもう

玉石垣を堪能したあと、テイクアウト専門のコーヒー屋さんを目指します。途中で雰囲気の良い「優婆夷宝明神社(うばいほうめいじんじゃ)」を発見。

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【神社の境内とソテツが珍しい】

境内にソテツが並び、意外な組み合わせに驚きます。小さな株のほうが古く、樹齢700〜800年とのこと。台風で折れてから再生している最中だそうです(https://ubai-houmei.tokyo/)。 

神社から北へ1kmほど進み、スペシャリティコーヒー専門店「里芋とがらぱごす」さん(https://satoimo-and-galapagos.square.site/)へ到着。ここでコーヒーをテイクアウトする予定で保温ボトルを持ってきましたよ。 

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店内には産地・生産者別のスペシャリティコーヒーが並びます。好みの味はあるけど、どれを選んでいいか分からない私にとって、焙煎したばかりのコロンビア産ゲイシャは贅沢な選択。自宅へのお土産として、八丈島ブレンドの豆も購入しました。 

雨が降ったので予定変更 

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【レインポンチョが大活躍】

時間が許せば八丈島を時計回りで半周する予定でしたが、雨が降り始めたため予定を変更します。 

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八丈中央道路を進み、「八丈島ジャージーカフェ」で一旦休憩。雨のなかで飲むホットレモネードは格別に嬉しいものでした。 

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宿の近くまで来ると、高さ2メートルほどのソテツが整然と並ぶ場所を発見。栽培されているのでしょうか。スロープを下りて木々の間を覗いてみると、そこにはまるで森のような、不思議な風景が広がっていました。 

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今回の宿は、民宿をリノベーションした「GUEST HOUSE sasaosou」さん( https://www.sasaosou.com/)です。 

到着する頃には雨脚が強まり、星空撮影は完全に断念することに。実は、この旅に備えて星空を撮るための超広角レンズを新調していたので、残念でなりません……。それでも、必ず次回八丈島の星空にリベンジすると誓いました。 

荷物を部屋に置いたあと、共有ラウンジに集合します。コーヒーや紅茶のパック、ポットが置かれていて、自由に飲めるのが嬉しい。 

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石川さんから過去のフォトサイクリングツアーの写真を見せてもらったり、撮影のアドバイスを聞いたりしながら夕食までの時間を過ごします。 

夕食はステーキ 

地の名物を食べるのも旅の醍醐味ですが、地元の方から評判の高いお店へ行くのもまた一つの楽しみ。そこで夕食は「ステーキチャーリー」さんを予約してありました。雨のなかでしたが宿から徒歩圏内なので歩いて向かいます。 

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店内はほぼ満席の賑わいぶり。予約しておいてよかった! 

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 ステーキはジューシーで柔らかく、程よい焼き加減。こんなに本格的なステーキを食べたのは何年ぶりだろう……。そして島唐ガーリックライスの辛さはじんわり汗をかくほど。でもクセになる味で、人気メニューの理由にも納得です。 

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夕食後は、雨森商店さんで買い物をして宿のラウンジへ。雨のおかげで、久しぶりにじっくり写真の話ができました。ちなみに、sasaosouさんでは希少な八丈島産の島レモンを使った、甘さ控えめの本格レモンリキュール「eight」(https://eight-o.jp)も販売されており、MTさんが購入されていました。お目が高い! 

→島2日目に続きます。
※2025年7月31日正午に公開予定です。

2025 八丈島フォトツアー 出発~島1日目
2025 八丈島フォトツアー 島2日目
〇リンプロジェクトが撮影した写真
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