2025/09/08

第三回 TOKYO山頂ガイドツアーに行ってきました

東京23区にも山がある――
そんな意外な発見をテーマにした「TOKYO山頂ガイド」ツアーの第3弾として、2025年7月12日にリンプロジェクトの近所である浅草を巡るツアーを開催しました。

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ツアーのガイドを務めてくださったのは、ロングトレイル踏破を続けるプロハイカーの斉藤正史さん。自転車でも都内の歴史を再発見できる記事が書けないかという、私の高い熱量から始まったこの企画。
斉藤さんのご快諾を得て、今回も実現することができました。

連日の猛暑が嘘のように、この日は曇り空。気温も涼しく、絶好のサイクリング日和となりました。私と斉藤さん、そして参加者の皆様8名で、リンプロジェクトを出発します!

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〇補給は大切

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合羽橋商店街を抜けた後、まず立ち寄ったのは「あられちゃん家 浅草直売店」。千葉県のお菓子工場のアウトレット品が並び、お手頃価格のお菓子をたくさん買い込みました。
今回は食べきれなそうなので見送りましたが、大ボトル入りの柿の種が人気だとか。

〇一座目:待乳山聖天(まつちやましょうでん)

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最初のお山は、東京23区内で最も低い天然の山とされる待乳山(標高9.8m)にある待乳山聖天へ。二股大根と巾着の紋が特徴的で、それぞれ心身健康や商売繁盛のご利益があるとされています。最も低いとはいえ、高い建物がない時代にはさぞ見晴らしが良かったことでしょう。

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待乳山のすぐ近くには、滝廉太郎作曲の「花」の碑も発見。何度も自転車で通っていた場所なのに、今回ガイドしていただくまで知りませんでした。

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〇二座目:富士塚「白鬚富士」

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浅草から白髭橋までは、桜橋を渡って隅田川の左岸にわたったほうが自転車で走りやすいのです。
白髭橋で再び右岸に戻り、1200年以上の歴史を持つ石濱(いしはま)神社に到着。境内には、富士山の溶岩で造られた富士塚「白鬚富士」があります。

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参拝のあとは近くの汐入公園で休憩です。
ツアーで買ったお菓子を食べながら休憩し、激辛の柿の種で盛り上がりました!

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斉藤さんがミストがでるボトルを持ってきてくれたのですが、暑い夏のライドに持っていくと間違いなく気持ちいいです。

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〇隅田川駅・泪橋・見返り柳

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貨物専用のJR隅田川駅では、普段見ることのできないコンテナの積み込み作業に思わず見入ってしまいました。

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さらに、「あしたのジョー」にちなんだ泪橋(なみだばし)や、かつて吉原から帰る客が別れを惜しんで振り返ったという見返り柳を訪れ、歴史に思いを馳せました。

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現在、見返り柳はガソリンスタンドの脇にたたずんでいます。

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地方橋交差点付近から山谷(さんや)堀公園沿いに入ります。
かつては隅田川に続く運河で、吉原へ向かうちいさな猪牙舟が行き交っていたようですが、現在は暗渠となり、その上は細長い公園として整備されています。

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公園内には、当時の面影を伝える案内板などが残されていたり、吉原に向かう小さな猪牙舟を模したベンチもあり、昔に思いをはせることができました。

〇まねきねこ発祥の地

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縁結びにご利益があるとされる神社で、招き猫発祥の地としても知られているらしい。
沖田総司終焉の地という碑もあったりします。
境内には招き猫の絵馬がたくさん掛かっていましたが、日本語だけでなく様々な言語で書かれていて、今戸神社の人気がうかがえます。

〇三座目:浅草富士

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いよいよ本日三座目の浅草富士がある浅間(せんげん)神社へ。
登れない富士塚も多いのですが、こちらはしっかりした階段もあり安心して登頂できました。

〇ツアーの終わりに

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合羽橋商店街を抜け、リンプロジェクトに戻ってツアーは終了です。その後は近くの居酒屋「武乃蔵」さんで懇親会を開催。ツアーで訪れた場所の話や、斉藤さんが歩いてきたアメリカのトレイルの話などで大いに盛り上がりました。

斉藤さんは9月中旬からアメリカの「アイスエイジトレイル」を2ヶ月半かけて歩きに行かれます。そのため次回の「TOKYO山頂ガイドツアー」はしばらくお休みとなりますが、斉藤さんが帰国されてから、また新しいルートで開催したいと考えています。

今回も本当に充実した、学びの多いツアーとなりました。ご参加いただいた皆様、そして素晴らしいガイドを務めてくださった斉藤さん、ありがとうございました!

斉藤さんのウェブサイトと連載記事もぜひご覧ください。

プロハイカー斉藤正史 公式サイト:斉藤さんの活動や情報が満載です。

東京GREEN WAY:BE-PALのウェブ連載で、今回のツアーのテーマにもなった記事です。

ナショナルシーニックトレイル踏破レポ:アメリカのロングトレイル踏破の様子が詳しく綴られています。

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