2011/08/31

スイス/チューリッヒの自転車ショート観光



突然ですが、スイス・チューリッヒに来ています。
リンプロジェクトを、スイスで販売してくれているお店、
『Radzfaz』ラッドファズさんを尋ねたのです。




ラッドファズのオーナーは、まだ若いローマンくん。
チィーリッヒで生まれ育った、生粋のチューリッヒっ子です。
そんな彼と、チューリッヒ中央駅で待ち合わせたのですが、
その前のやり取りの中で、
「駅のそばに、レンタルバイクがあるから、それを借りるといいよ、
しかも、タダだから、いいでしょ」
とのこと。




なるほど、駅から道路を挟んだところに、自転車置き場のような建物がありました。ここは、その見た目通りに駐輪場。チューリッヒ市内に勤める人々が、中央駅まで電車で来て、そこから仕事場や学校まで自転車に乗っていくための、夜間自転車駐輪場だそうです。




ここで、レンタルバイクを貸してくれます。保証金は20スイスフラン。11年9月現在では約2000円。このお金は、もちろん自転車を返せば戻ってきます。パスポートなどのIDを見せれば、一日レンタルOK。午後9時半までに返せば無料。10スイスフラン払って、そのまま一泊借りることもでできるそうです。




レンタルバイクを借りた後、ローマンくんと駅で落ち合いました。駅から彼の店、ラッドファズまでは自転車で20分ほどの場所にあるのですが、そこに直行してもつまらない、と、市内自転車観光につれてってもらうことにしました。



チューリッヒは、そんなに大きな街ではありません。市街地で言えば、自転車で移動するのにちょうどいい大きさだと、チューリッヒで生まれ育ったローマンくんは言います。街中にも自転車レーンは多くありますが、でも、それ以上に、クルマの全体量が少ないので、とても走りやすい。



というのも、チューリッヒの市街地の人口は、およそ37万人。街中の具合もゆったりしています。確かに渋滞はあるのですが、それでも中駅付近ぐらい。街中にはトラム=路面電車が走っているので、自転車のタイヤがハマらないよう、ホントに気をつけなればならないのですが、それでも、クルマは基本、自転車に道を譲ってくれます。もしかしたら、免許を取るときに、それが基本だと、シツケられる(?)のかもしれません。




ちなみにスイス国土の人口は800万人程度。国土は四国ぐらいの大きさなのですが、東京よりも少ない人口が、暮らしています。こう考えると、とくに東京は、人の都市生活が密集している場所。自転車とクルマの共存は、実は難しいのかなと思ってもしまいます。





チューリッヒ市内には、川が通り、運河が通り、近くには美しい湖があります。人々はそこでくつろぎ、のんびりとしています。都市部にこんな自然があるという環境は、ほんとうらやましい限り。








そんな湖をとおり、チューリッヒの旧市街を通り抜け、今、チューリッヒで話題の自転車屋に連れて行ってもらいました。




ここは、GORILLA Bicycle。スイスのハンドメイド フレームとして、好き者の間でひっそりこっそり人気のフレーム。日本でも雑誌になんどか、ちょっとすてきなフレームとして紹介されていたりして。



聞いた話だと、今年の4月にオープンしたこのショップ。店内は美しい、の一言。選ばれたパーツが、アンティークな棚の中に収納されて、自転車ショップ、というよりおしゃれなブティックなみの様相。今年から、フレームだけでなく、すぐ乗れる完成車としても販売を始め、いわゆる富裕層を中心に、売れ行きは好調だそう。そういえば今、日本円とスイスフランだけが、世界的に高いとされている通貨ですね。輸出業は大変なんだろうけれど、(がんばれ日本ブランド!)、国内消費は好調なのかな。


おもしろいのが、ここは店内で自転車を組まないんだそうな。汚れることの多い組み作業は、ほとんど外部のメカニックに依頼しているとのこと。ただ、たまにイベントとして自転車を組んで、納車することもあるんだって。例えばこのカコイイ空間、ここには通常大きなデスクが置いてあるんだけど、明後日に、5人のお客さんの自転車を組んで納車、という「大きなイベント」があるそうで、今日はこれぐらいクリーンにしているそう。



で、そのゴリラがいま注目しているのが、「木のパーツ」。木でできたリムを使って組んだ自転車を、ドヤ顔で自慢されました。カッコいいじゃん。「じつはさー、明日上がってくるんだけど、木のハンドルを付けるんだ」だって。





そのプロトタイプがこれ。強度とかそういうこと言い出すと、確かによくないことかもしれないけれど、まあ、今どきの21世紀自転車カルチャーの一環として、そういうのがあってもいいんじゃないかと思います。自己責任、アット・ユア・オウン・リスクの精神ね。




ということで、短い間だったけど、チューリッヒ自転車観光を楽しんだ後は、ラッドファズ、彼らのショップに向かいます。




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