今年になって「こんなものがあったなんて知りませんでした!」という話をよく聞くのが、【No.2191ディスパッチコート】です。
1940年頃の英国軍伝令部隊が使っていたというディスパッチライダースコート(モーターサイクルコートとも)が格好良すぎて、そこから着想を得て作った軽くてコンパクトなハーフコートで、2021年の年末に作ったので今年で3年目となりました。
ディスパッチコートを作るにあたり大切にしたのが、胸につけた大型のマップポケット、どんなシチュエーションでも着られそうなデザイン、防風性に特化させることで軽量コンパクトにすることです。
胸の大きなポケットはディスパッチコートを象徴するディテールなのですが、その反面デザインとしてのクセも強いため、シンプルにまとめてしまうとポケットだけが悪目立ちしそうでした。
そこで、機能的なストームフラップが特徴にもかかわらず、多くの方に愛されているトレンチコートに大型のマップポケットを付けてみたところ、胸から首回りにひろがる機能的なディテールの一つとしてうまく収まったと自負しています。
それと同時に街中でよく見かけ、ビジネスシーンでもカジュアルでも使われるトレンチコートのシルエットを採用したことで、様々なシチュエーションで着られそうなデザインになりました。
防風性とコンパクトへのこだわりとしては、冬でも自転車は暑くなると上着を脱いでしまう事があるからです。
暑くなったらアウターを脱いで体温調節しますが、かさばる上着だと脱いだ後にどうやって持ち運ぶか困ってしまいます。
そこで、ウィンドブレーカーのように防風性だけに特化させ、脱いだ後も小さくたたんでバッグに入れられるようにしました。
【一枚仕立てなので春も着られます】
保温性を考えるならばコートに裏地を付けたいところですが、布地が増えるとその分重くかさばってしまうため割り切って省略しています。
トレンチコートはボタンが2列に並ぶダブルブレスト仕様。
薄い生地でも前身ごろに重なりができますし、前身ごろのボタンをしっかりかけてストームフラップを閉じるとボタン止め仕様でも防風性はしっかりしています。
そして、襟もただの飾りにせず、立ててチンストラップを閉じることで襟からの風の侵入を防げるようにしました。
生地もテフロン撥水加工済みのポリエステル素材を採用し、小雨程度ならしのげるようにしています。
ディスパッチコード単独では保温性が無いため寒いのですが、下に厚手のフリースやセーター、インナーダウンジャケットなどを着ると真冬でも対応でき、私は年末年始に長野の実家に帰省するときにも暖かく過ごせています。
そしてリンプロジェクトで作るからには収納力にもこだわり、胸のマップポケットに加えて背中に大型のポケットを二つ付けました。
胸と背中のポケットはマチがついているため厚みがあるものにも対応できます。
私はキャンプでもよく着ているのですが、シェラカップを入れたり、缶ビールを入れたりすることも可能です。
【11月のBIKE&CAMP TOUKAI24でもずっと着ていました。写真は会場で読書会したときの様子】
胸元のポケットはスマートフォンには大きすぎるのですが、本を入れておくと出し入れしやすく電車移動時は大変重宝しています。
熱に強いコットン製ではなくポリエステル素材ですが、焚火の番をしていてもまだ火の粉で穴をあけていません。
個人的にはビジネススーツにも似合いそうなNAVYが良いのですが、販売当初からKHAKIのほうが人気がありました。
残念なことに、生産した工場が廃業してしまったので、今のところ増産予定が無いのですがNAVYだけは全サイズ在庫があります。
もし再生産するとなると、新しい工場での生産と原価高騰の影響を受けて値上げが予想されます。
在庫のあるうちにぜひご利用ください。年末年始の帰省にもかなりお勧めできる一着です。
No.2191 ディスパッチコート
https://www.rinprojectshop.com/SHOP/2191.html