事の発端はTOKYO wheelsさんとrin projectは、かれこれ10年ほどお付き合いをさせて頂いているが
「今まで一緒にサイクリングイベントをやった事がないね。それらな、お互いに会社から近い両国駅から出ているB.B.BASEに乗って遊びに行けばいいんじゃね?」
というところから始まり、以前に行った南房総の海鮮BBQがうんと旨かったので、もう一度行きたいという思いから、トントン拍子に話が進んでいったのである。さらに仲良しのブランドさんも誘っちゃおうといった具合に。
今にも泣きだしそうな雨雲が空一面を覆う3月23日(土)朝7時、両国駅西口に各ブランドさんが続々と集合する。繁忙期の為、皆眠たそうだ。そして口をそろえて寒いという。
両国駅西口にはB.B.BASEの小屋があるのでわかりやすい。
天気予報では
「今日3月23日(土)は冬型の気圧配置が続きます」
との事である。
しかも前日が超絶暖かかった為、前日との気温差は-12℃。それは寒いはずだ。
しかしrin projectは真冬の装いだった為あまり寒さは気にならない。
なぜならトップスは5枚も重ね着しているのだから。
ニット帽子もかぶり真冬スタイルのtomo氏
確か今回のツアータイトルは
「サイクルアパレルブランドと行く春のBOSO BBQ RIDE」
春?
いいのだ。ぼくたちはこれから旨い物を食べに行くのだから少し寒いくらいは我慢である。
B.B.BASEへは先ほどの小屋の脇から乗車専用のわき道を通ってホームへ上がる。道にはホームまでの誘導線があるので非常にわかりやすい。といってもホームまでは徒歩1分である。
専用ラックへはアームを引き出しそのまま載せて、バックルで固定すれば完了。
太いタイヤもOK。前回47Cのタイヤでも入った。
両国駅7:39発、目的地の館山へは9:55到着予定である。約2時間の鉄道旅だ。
B.B.BASEは停車駅が少しづつ増え、本千葉駅からはSTEM DESIGNの社長も合流する。
社内では朝ご飯を食べたり、参加されたお客様と談笑したり、4号車のフリースペースを利用してコースの説明や、前回リンプロジェクトが主催したB.B.BASEを利用した南房総旅を紹介したり、あっという間に館山駅へ到着するのであった。
出発が早いので前日までに朝食を用意すると朝が楽である。
社内では無料で毛布を貸してくれる。寒い時期には大変ありがたいサービス。
滑りにくいゴム床を採用。ビンディングシューズでも歩きやすく滑らない。ところでPISSEI社長の足元はうんとオシャレだ。オシャレな人は足元がピカイチ。
前回、和田浦で宿泊した宿を紹介中。アワビが旨かった。〆に松茸ご飯とメロンが出てきてこの旅はサイコーだったと語るtomo氏。
#コンセント完備 2口以上使いたい人は三つ又コンセントを持っていくと良いだろう。
#パウダールームもある もちろんトイレもある。ちなみに左側のおねえさんが着ているシマシマのウエアはSTEM DESIGN製。
都内を抜け、海が見えてくると途端に旅感が増す。ちらほらと菜の花が咲いていた。
館山駅にて記念撮影。到着すると車掌さんがパネルを貸してくれるサービス。
そして車掌さんも快く撮らせていただけた!館山駅での停車時間が長い為、実にゆっくり写真タイムを楽しめるのだ。
館山駅に到着してまずやる事は、そう、くじら弁当の予約だ。
ホームからでるとすぐに弁当の受注会が始まっているのでrin projectも迷わず2個注文する。なぜなら前回食べて旨かったからだ。くじら弁当は館山駅内の「喫茶マリン」さんで購入する事ができるのだが、帰りに飛び込みで買う場合、作るのに時間がかかってしまう事があるようだ。出発前に予約する事をおすすめする。
特に臭味もなく濃い味の為、走り終わった後には非常に美味しくいただける。
今回のツアーは南房総観光協会さんにお願いしている為サポートカー付きである。
不要な荷物は車に詰め込み、身軽で行こうと思ってはいたが、雨も降りそうだしアウターは寒くて脱げないし、結局ぼくは預けられるものが無かったので泣けてきた。さらに南房総ではめったにお目にかかれない雹が降ってくるという珍事。旅の始まりだ。
雹(ヒョウ)
ここからは南房総観光協会のライダーを先頭に一路「木村ピーナッツ」さんへと向かう。この寒空の下、ピーナッツソフトクリームを食べるのだが、もちろん喜んで向かう。濃厚なピーナッツバターをソフトクリームにした感じと言えばいいのだろうか、とにかく旨いのだ、ピーナッツソフト。店内ではソフトクリームだけでなく、ピーナッツにまつわるあらゆるものが購入できる。館山駅から自転車で10分くらいの距離にあるので、皆様も是非立ち寄っていただきたいポイントである。
なぜ顔パネルは人を引き寄せる効果があるのだろうか?ぼくも必ずはめてしまう。
ピーナッツソフトを前にアンニュイ顔のPISSEI社長。
しかし一口ソフトを食べてみれば、その旨さにたちまち昇天だ。
木村ピーナッツのお母さん。とてもキュートでかわいらしい。出発する時には見送っていただけた。
ここからは国道410号を南下し南房総観光協会さんのおススメで「安房神社」へと向かう。今回の旅はファンライドの為全行程は約33km、登坂もほとんどなく、カジュアルでも初心者の方でも参加しやすいよう組んだルートである。
何気に断崖で絶壁の隙間を走っている事に気づき若干怯えた。
安房神社手前で発見と言うよりかは、必ず通るべきところにあるグラフィック看板。なぜか吸い寄せられてしまうのは男の性なのかもしれない。
若干雨がぱらつく中、11時半ごろ「安房神社」へと到着した一行。神社内にもサイクルラックが常設されていた。南房総はサイクリストが多い証拠である。また、個人的に南房総へは何度もツーリングで訪れてはいたものの、安房神社へ立ち寄ったのは何気初めてで、その立派な佇まいには大変驚かされた。
事前情報だと恋愛成就の神様とだけ、伝えられていたが後に調べてみると、なんと、天日鷲命 (アメノヒワシノミコト)というアパレルの神様が鎮座ましましているではありませんか!?
なんてことでしょう・・・。
ぼくというやつは諸事情により数円しかお賽銭しなかったのである。
さらに、物づくり、企業隆昌、事業繁栄、商売繁盛、技術向上、学業向上などたくさんの神様がいらっしゃるとの事だ。参加されたブランドさんは今年はきっと、良い年になることだろう。リンプロジェクトもきっと・・・。
咲き始めたばかりの桜を眺め、ぼくたちは今回のメイン海鮮BBQへと向かう。
11時半ごろ「安房神社」へ到着。立派な鳥居が神社の大きさを物語る
POCは良く撥水するなぁ!と自社ブランドの良さをアピールするPOCさん。
羽振り良くお賽銭していただけただろうか・・・。
この寒空の中、ようやく春を感じさせてくれた。
安房神社から自転車で10分くらいで、今回もお世話になる「浜のいそっぴ」さんへ到着する。これから掲載される写真は信じられないが1人1500円という激安BBQである。
伊勢海老、サザエ、ホタテ、ホンビノス貝、イカにカマ・・・更にごはん味噌汁付き。
天気が悪かろうが、道が悪かろうが、飯さえ旨ければ、だいたい旅は良い思ひ出になるのだ。前回もこちらでお世話になったが、やはり今回も来て良かった!と思うボリュームと反比例した価格のインパクトであったのだ。
伊勢海老の登場で拍手喝采。
寒さも忘れて笑顔がこぼれる。
サザエの身も大きくブリンブリン。
伊勢海老は背中から焼くらしい。
アツアツの味噌汁が骨身に染みる
貝から噴き出した汁をご飯にかけて海鮮BBQ丼の完成。
景色の良い漁港と海を眺めながらのBBQは贅沢なひと時でありました。
左:TOKYO wheelsさん 右:STEM DESIGNさん
海が絵になるPOCさん
お腹も心も満たされ、毎度のことであるが、ビールが飲めなかったこと以外はもう満足である。そんな空気感に包まれつつある現場であったが、この後は「洲崎灯台」へ向かう。
しかし出発前にお客様の自転車がパンクしていることが判明した。だがこのツアーではサポートカーもついていることからフロアポンプも常備している為、皆で協力し合いながらすばやくパンク修理を終える事ができた。
県道257号房総フラワーラインを千葉の最西端へと、向かい風を受けながら走る。ここは天気が良ければ異国情緒漂う、うんと景色が良いポイントだ。途中にはアメリカがある。サハラ砂漠もある。エキゾチックジャパンと叫びながらシャッターを切るといいだろう。
カモンベイビーな景色が広がる。TOKYO Wheelsさん。
スーパーリトルサハラ砂漠が広がる。TOKYO Wheelsさん。
PISSEI社長はいつもお茶目。自転車もオシャレ。
洲崎灯台に到着し、向かい風で消耗した体力を千葉発祥のMAXコーヒーでエネルギーチャージである。洲崎灯台は房総半島最南端の野島崎灯台に比べると、ぼくと同じくらいコンパクトで可愛らしい。対岸の三浦半島にある剱埼灯台と結ぶ線が東京湾と太平洋の境界になっているそうだ。
疲れた時に、これ一本。
結構カワイイ灯台。
富士山見えれば大吉 大島見えれば中吉 その他は小吉と書かれている。
これぞ絶景必見、一回も富士山を見れたことが無い(号泣)
洲崎灯台を後にし、「渚の駅たてやま」へと向かう。今度は東の方へ向かうので追い風かと思いきやなぜか向かい風が続くのであった。しかし帰りの電車にはまだまだ時間があったので、そう急ぐことなく、のんびりと進んでいった。
「渚の駅たてやま」での見どころは、やはり何といっても「さかなクンギャラリー」である。さかなクン直筆のイラストなどが多数展示され、ポップでかわいらしいタッチである為、大人から子供まで楽しむことができる。そして無料で入れることに脱帽だ。さかなクンには海よりも深い愛を感じるのであった。
ここでは各々お土産を購入し、目と鼻の先にある館山駅へと向かった。
ぎょぎょぎょ!と叫びたくなるような、さかなクンのカワイイイラストが
多数展示されている。
ちょっとした水族館にもなっている。子供も大喜びだ。
採れたて地元野菜を購入し、サドルバックにパッキン。
館山駅に到着すると、ちょうどB.B.BASEがホームに入線したところであった。
サポートカーから荷物を受け取り、お世話になった南房総観光協会さんにお礼を言い、忘れずにくじら弁当を受け取りに向かう。
南房総観光協会さんお世話になりました!
館山駅に隣接する「喫茶マリン」さんでくじら弁当を受け取る。
17時10分館山発のB.B.BASEは、約30分前から駅に入線しているので先に自転車と荷物をを電車に乗せてから買い物も可能である。入線直後はホームも空いている為、ゆっくりとB.B.BASEと一緒に記念撮影も楽しめる。帰りも朝撮影させていただいた同じ車掌さんが写真を撮らせていただけた事が大変嬉しかったのだ。
オレンジ色の屋根がとてもステキな館山駅。
シクロワイアード撮りに挑戦するも、まだまだ詰めが甘かった。
やはり特殊車両。写真を撮れる時間があるのが大変ありがたい。
B.B.BASEのラッピングはなんだかテンションが上がる。
B.B.BASEがゆっくりと走りだし、ここからまた約2時間の鉄道旅の始まりだ。まちに待ったくじら弁当を開封し、モリモリと食べ始める。最初に述べたように臭味もなく、この濃い味が疲れた体に丁度良いのである。
くじらのそぼろと甘露煮。たまごの甘みが非常に良いハーモニーを生み出す。
旨さは顔で物語るのだ。
駅前のフルーツ屋さんで販売していたというポンカン。お客様から頂き、その甘さに仰天。
遠足感が鉄道旅の醍醐味ではないだろうか。
両国駅へは19時38分に到着し、自転車を押しながらホームを歩く。担がずにだ。
このほどよい疲れが残っている瞬間に
「あぁ、サイクルトレインっていいな」
と、一番最後に強烈に感じるのである。
疲れている時に、輪行の作業が無いという快適さは格別。
両国駅のホームも浮世絵グラフィックで見ごたえ満点。
南房総は何度行っても、エキゾチックジャパンを楽しめ、魚介も旨く自転車でも非常に走りやすい。皆様もぜひサイクルトレイン「B.B.BASE」を利用して自転車旅x鉄道旅を楽しんでみてはいかがだろうか?
猛烈におすすめだ。
text/photo : rocky
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